「僕(私)は痩せているから、一旦脂肪を付けてから筋トレをしよう」
というようなことを時々耳にしますが、そんな意味のないことをしてはいけません。ぽっちゃり太りたいならまだしも、筋肉をつけたいのであれば「一旦脂肪を付ける」という段階などまったく必要ありません。
こういったよくある勘違いについて解説をしておきたいと思います。
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脂肪と筋肉は全く別物
脂肪細胞と筋肉細胞というのはまったく別の細胞によって構成されているため、脂肪細胞が運動などによって変化して筋肉細胞になるということはあり得ません。 脂肪が減って筋肉が付くという現象は(特にトレーニング初心者であればあるほど)同時に起きますが、これは「脂肪が燃える」という現象と「筋肉が肥大する」という現象が同時に起きているだけで、燃えた脂肪が筋肉に移動しているわけではありません。
ボディビルダーも活用する「増量期」とは?

ボディメイクのプロであるボディビルダーは「増量期」つまり脂肪もつけながら筋肉を大きくする時期と、「減量期」である脂肪をそぎ落とす時期を設けている場合が多くあります。
こういった事情から「一旦脂肪をつける」という発想になっているのかもしれませんが、ボディビルダーも脂肪を付けたいわけではありません。増量期には筋肉を大きくすることを最優先するための食事量を摂取する結果、仕方なく脂肪もついてしまっているのです。 それを「減量期」に一気に落とすことで最終的に大きな筋肉だけを残す計画を立てているというわけです。
脂肪は少ないほうが筋肉は付きやすい?
筋肉の合成を促す「テストステロン」というホルモンがあります。別名男性ホルモンとも呼ばれたりしますが、このテストステロンは体脂肪率が低いほうが発生しやすいという研究結果があります。
つまり、脂肪を付ければつけるほどホルモンの観点から見ると筋肉が付きにくい状態になってしまっている可能性があるということです。 つまり筋肉質な体を目指す場合、よほどガリガリでない限りはむしろダイエットから始めて体脂肪率の低い状態で筋トレを行うと効果的といえるのです。
体を変えるのであれば食事管理と運動はどちらも必須
痩せたい人も太りたい人も、体を変えたい以上は「食事」と「運動」はセットで行うべきです。脂肪がついてもいいという人は脂肪も筋肉もつくような食事をしながら、筋肉を付ける筋トレを行わなければ、落ちにくい「脂肪」ばかりがついてしまいだらしない体形になってしまいます。
体を大きくしたいのであれば最初から筋トレを取り入れ、食事においてはカロリーをしっかり摂りながらも筋肉の材料となる「たんぱく質」を多く、脂肪の材料となる「脂質」を出来るだけ避けるように、栄養バランスにも気を付けましょう。
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