二日酔いの時に筋トレはしないほうが良い3つの理由

ジム

頻繁にジムで筋トレするトレーニーでも、二日酔いに悩まされる日はあるのではないでしょうか?
「二日酔いで体調が悪い!でも今日はどうしてもジムに行きたい!」
という時に少し無理をして筋トレすることは、健康上なかなかオススメ出来ることではありません。
その理由を二日酔いの仕組みと筋トレ時に起きる現象から解説していきたいと思います!

二日酔いの仕組み

二日酔い

まずは二日酔いになっているときの体の状態を理解する必要がありますので、二日酔いによって不調が発生する仕組みを簡単に解説しておきます。
人によって症状は異なりますが、基本的には二日酔いによる体調不良の原因は大量のアルコールを肝臓で分解したことにより発生する「アセトアルデヒド」という物質により引き起こされます。体にとっては有害なこの物質が体内にあることで頭痛・吐き気・だるさなどが引き起こされます。
さらに二次的な要因によってこれらの症状は加速してしまうことになるため人によってどの症状が強いかは異なってくることになります。

頭痛やだるさ(倦怠感)は脱水症状により悪化する

アルコールの分解には大量の水分が必要なため、二日酔いになっている間の体は多くの場合、脱水症状を引き起こしています。
大塚製薬によると、

“体内の水分が2%失われるとのどの渇きを感じ、運動能力が低下しはじめます。3%失われると、強いのどの渇き、ぼんやり、食欲不振などの症状がおこり、4~5%になると、疲労感や頭痛、めまいなどの脱水症状があらわれます。”

https://www.otsuka.co.jp/nutraceutical/about/rehydration/water/dehydration-signs/

とあり、脱水症状が頭痛やだるさの原因に直結することが分かります。
また、アルコールは睡眠の質を下げるため飲んだ日の夜に十分な睡眠がとれなかったために翌日に睡眠不足による倦怠感が発生することにもつながります。

吐き気は逆流性食道炎により悪化する

二日酔いで吐き気をもよおす人も多いと思いますが、これも主にはアセトアルデヒドが原因ではありますが、それ以外にもアルコールにより普段は逆流しない食道と胃の間の弁がゆるみ、胃酸が食道に逆流してしまっていることによる軽度の「逆流性食道炎」を併発している場合もあります。

腹痛は胃腸への刺激が原因

腹痛の症状が出ている場合はアルコールが胃壁を刺激したことによる炎症である場合が多いです。お酒と一緒に単純に食べ物を食べすぎたことによっても起きます。
下痢を伴っている場合は一日中トイレを離れられないこともあるかもしれません。

二日酔い時に筋トレを行ったときに起きる現象

さて、そんな絶不調な二日酔いの時に無理やり筋トレを行うとどのような現象が起きうるでしょうか?
これこそが3つの「二日酔いの時に筋トレをしないほうが良い理由」といえるのです。

【理由1】パフォーマンスが悪化する

脱水症状となっている二日酔い中の体では、いつものトレーニングをこなすことはほぼ不可能です。人間の体は水分量が2%失われるだけで運動能力が低下していくため、効果的な重量や回数のトレーニングが出来ず、筋肉の成長はいつものトレーニングに比べて格段に見込めなくなります。

【理由2】頭痛等の症状が悪化する

脱水症状で汗などにより水分量をさらに失うことになると、症状は当然悪化することになります。また、トレーニングにより血圧が上がり血流も良くなると血管が拡張します。脳の血管の拡張は頭痛に直結するためこれによっても頭痛は悪化することがあります。
いずれにしても危険な状態といえるので二日酔いに限らずトレーニング中に体調が悪くなった場合はすぐに切り上げるべきです。

【理由3】体調不良が長引く

トレーニングを行うと、その前後に摂取した栄養はその筋肉の回復に優先的に使われることになります。アルコールの分解やその他の体調不良からの回復のために優先されるべき栄養も分散されてしまうため、結果的に二日酔いの回復の妨げになってしまい体調不良が長引いてしまうことにつながります。

症状が軽い場合でも「軽めの運動」にとどめよう

「治ってきているから大丈夫」とタカをくくって無理に筋トレをしてしまうと、症状の悪化を招いてしまうことになりかねません。
特に高重量でのトレーニングは血圧を一気に上げることになるためかなり危険でもあります。二日酔いの症状が少しでも残る中でジムに行くのであれば低重量のトレーニングや有酸素運動・ストレッチなど軽めのトレーニングを行いましょう。
こうした軽い運動は「アクティブレスト」とも呼ばれ、適度に体の回復を促すためより早く二日酔いが改善するかもしれません。
もちろん、症状がひどい場合は無理をせずに翌日からしっかりとトレーニングできるようにゆっくり休むことに集中しましょう。

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