増量期の強い味方「粉飴(マルトデキストリン)」とは

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筋肉を一気につけるために増量期を設けている人も多いと思いますが、あまり食事を多く食べられない少食な人にとっては辛い時期でもあります。
私も少食なので増量は思うようにカロリーが摂取できずに苦しんでいたのですが、「粉飴」の活用によって一気に増量が進みました。
ここではそんな「粉飴(正式な成分名はマルトデキストリン)」のメリットと増量中の活用方法について解説していきたいと思います。


粉飴(マルトデキストリン)とは?

粉飴

そもそも「粉飴」というのは成分としては「マルトデキストリン」という栄養素で、炭水化物に類するものです。
増量期に必要な炭水化物を効率的に摂取するためにジャガイモなどのデンプンから炭水化物部分を粉状にしたもので、たんぱく質や脂質のほか食物繊維などの他の栄養素もほとんど含まれない「純炭水化物」といえます。
ドリンクに溶かして摂取できる他、甘みが少なくほぼ無味無臭のため料理にも混ぜて使うことができます。
具体的な商品としては「H+Bライフサイエンス」の「H+B粉飴顆粒(フランス産)」や「粉飴マルトデキストリンfor Athletes(日本製)」が有名ですが、成分に大きな違いはありません。

砂糖ではなくブドウ糖なので体脂肪になりにくい

粉飴(マルトデキストリン)は炭水化物の中でも体脂肪になりやすい「砂糖」や果物などに含まれる「果糖」とは違い、吸収が早くすぐにエネルギーになりやすい「ブドウ糖」という糖質のため、砂糖での摂取よりも体脂肪になりにくいほかトレーニング中のエネルギー摂取としても最適です。
増量中は特にトレーニングもハードになりやすいので大きなエネルギー消費によって筋肉が分解されないよう、ワークアウトドリンクに溶かしてエネルギー補給が可能です。

甘みは砂糖の10分の1で摂りやすい

ほとんど無味無臭の粉飴(マルトデキストリン)は甘みも砂糖の10分の1と控えめのため、多量に摂取しても気持ち悪くなったりすることがありません。
飲み物や食べ物に溶かしてもその味をほとんど変えることがないためいつものドリンクや料理にそのまま溶かして効率的にカロリー摂取することが可能です。

カロリーは100gあたり380kcal

ほとんどが炭水化物(ブドウ糖)のため、カロリーは100gあたり380kcal程度となっています。
一度に摂取する推奨量としては最大でも60g程度のため、各食事に混ぜるだけでも1食あたり200kcalを摂取することができます。
1日に3回の摂取タイミングを作るだけで600kcalの炭水化物を摂ることができるので粉飴だけで一気に増量ペースのカロリーに持っていくことができます。

粉飴の栄養素(100gあたり)
エネルギー:384kcal
炭水化物:96.0g
たんぱく質:0g
脂質:0g
※「H+B粉飴顆粒」の場合

オススメはトレーニング前〜トレーニング後

gym

エネルギーに変わりやすい粉飴(マルトデキストリン)を摂取する最適なタイミングはやはりトレーニング前後が最適です。
ワークアウトドリンクやプレワークアウトドリンク、トレーニング前後のプロテインに混ぜることで筋肉中の筋グリコーゲンを補充し、筋肉の分解を防ぐことが望めるうえトレーニング中のエネルギー切れも避けられるためパフォーマンスも上がります。
体脂肪になりにくい「ブドウ糖」ですが、こうした「エネルギー不足」になりやすいタイミングで摂取することでより体脂肪ではなく筋肉のほうに吸収が優先されるのでオススメです。

ドリンクでのカロリー摂取は消費カロリーにも影響小

カロリー摂取は食事を中心に行うことを考えがちですが、こうした飲み物に溶かした状態から摂取することは増量期にとっては理想的な摂り方ともいえます。
固形物というのは消化するために代謝を上げる必要があるので、食事の量が増えると基本的に消費カロリーが上昇します。
それ自体は悪いことではないのですが、飲み物としてカロリーを摂取することができればこうした消化にかかるエネルギー消費を抑えられるほか、内臓への負担も少なくなります。
少食の人は胃腸が弱いことも多いので、なるべく内臓負担を少なくしながらカロリー摂取をすることが理想的です。

インスリンの分泌を狙う

炭水化物の摂取は「インスリン」の分泌を促すことは知られていますが、インスリンは通常の食事により急激に上げてしまうと体脂肪としての吸収を促すイメージがあるかもしれません。
しかしインスリンは体脂肪だけでなく筋肉にアミノ酸を取り込む効率もつかさどっているため、うまくコントロールすることで増量期の筋肉の成長を促すことが可能です。
具体的には、たんぱく質を摂取するプロテインを飲むタイミングや食事のタイミングから逆算して粉飴によってインスリンを分泌させておくことで摂取したたんぱく質を効率よく筋肉に送ることができるのです。

粉飴は少食のアスリートも活用する「魔法の粉」

ハードなトレーニングをこなすアスリートは最低限のカロリー摂取が必要ですが、もちろん少食のアスリートやボディビルダーもいます。こうした人たちも積極的に活用している粉飴はまさに「魔法の粉」といえます。
少食の人は逆にいうと減量は得意なことが多いのでそちらでは才能を発揮できますが、苦手な増量期はこうした便利なサプリメントを活用することで増量を順調に進めることができます。


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